先週火曜日、Googleは、「Bard」という名前の新しいAI言語モデルの公開テスト(米国と英国で運用開始)が利用出来るようになったことを発表しました。OpenAIのGPT-3に匹敵するように設計されたこの新製品は、ユーザーの入力に対して人間のような文章による応答を生成することが出来るため、チャットボット、仮想アシスタント、コンテンツ作成等のアプリケーションにとって有望なツールとなります。

Transformerアーキテクチャ上に構築されたGoogleのBardは、GPT-3に似ており、言語のニュアンスを理解するために膨大な量のテキストデータでトレーニングされています。ただし、Bardは、複数の入力によるプロンプトを理解し、特定の文脈に合わせた応答を生成する能力に関して、GPT-3とは異なります。

Googleは、CloudAIプラットフォームを通じてBardを利用出来るようにしました。開発者はモデルのAPIにアクセスし、それを独自のアプリケーションやサービスに統合することが出来ます。また、この製品が責任ある方法で使用されるために、Googleは、1日に行うことが出来るリクエスト数と、虐待的または有害な行為の使用に関するものについて、いくつかの制限を実装しています(全てがGoogleによって監視されます)。

新しいAIモデルについて、GoogleのSissie Hsiao氏とEli Conllins氏はブログ投稿で次のように述べています。

「Bardをテストすることで、これまで多くのことを学びました。それを改善するための次の重要なステップは、より多くの人々からフィードバックを得ることです。」

Googleは先月、OpenAIがChatGPTで収めた成功に対抗してBardを発表しました。ChatGPTは、様々な質問に対して人間のように応答する能力で多くの注目を集めました。ChatGPTは急速に人気となり、1月までに推定1億人のアクティブユーザーに到達し、Microsoftを含む他の企業に対して独自のAI製品開発を促しました。

Bardがデモ中に”ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡”に関して不正確な情報を提供した際に、Googleは大きな批判に直面しましたが、この挫折にも関わらず、同社はBardがまだ実験的なツールであることを強調し、常に正確な応答を提供するとは限らないことを認めました。

Bardのリリースにより、Googleは最も高度なAI言語モデルを作成する競争に参加し、GPT-3の優位性に対して挑戦しています。AI言語モデルの分野での競争が激化する中で、最終的にどの製品が頂点に立ち、言語AIの未来を形作るのかはまだわかりません。興味のある方は、Bardのウェブサイトで詳細を確認し、順番待ちリストに登録してみてはいかがでしょうか?(現在、日本は対象外)

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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