MediaTekが、お手頃価格のミッドレンジスマートフォン向けの新型SoC「Dimensity 1080」を発表しました。ミドルレンジスマートフォンは、ハイエンドや高級なモデルよりもはるかに多くの販売量があり、基盤となる様々なOSやアプリプラットフォームのパワーバランスに影響を与える可能性があります。

Dimensity 1080は、昨年発売された6nmプロセスの「Dimensity 920」が担っていたポジションに付きます。全体として、920から大きな変化はありません。CPUの周波数はわずかに上昇していますが(最大4%)、引き続き2基のARM Coretex-A78 2.6Ghz(以前は2.5GHz)と6基のARM Coretex-A55 2.0GHzで構成されており、GPUのMali-G68 MC4は950MHzのままです。

ただし、MediaTekは「従来機と比較して大幅にアップグレードされたカメラ機能」を発表しています。その声明の根拠は、今回発表された200MP(2億画素)カメラのサポートにあると考えています。MediaTekは、ISP(Image Signal Processor)の設計もアップグレードまたは最適化しました。

Dimensity 920の公式スペックを振り返ってみると、「最大カメラISP 20MP+20MP、108MP」と記載されています。スループットを合計すると、最大で148MPとなります。正確に言うと、これは撮影時に実際にセンサーから処理出来るRAWピクセルの数になります。それは、最初のISP作業の後に行われる処理の前の話です。

対応カメラを108MPから200MPまで引き上げたことは、大きな飛躍です。他のカメラが同時に実行されることは無いと推測されますが、これは予想通りです。

今回の発表は、画素数の競争が未だに続いており、200MPカメラが間もなくミッドレンジ市場にも投入されることを示唆しています。このようにピクセル数が上昇することで、真昼間の写真がさらにシャープに撮影出来るようになるため、ユーザーにとってメリットがあります。

残念ながら、ほとんどのメーカーはフル解像度モードをカメラアプリの設定の奥深くに隠しており(これは正しい選択ではありません)、ほとんど誰も使用していません。Samsungには”Auto”モードでフル解像度のオプションが用意されていることがわかっています。Xiaomiには素晴らしい27MPの”Auto”モードがありましたが、廃止されてしまいました。

いずれにせよ、UbergizmoのCAMERA HWベンチマークは、マーケティング目的の高画素数に左右されることなく、関連する全ての技術的詳細に基づいてカメラ性能を正しく分類することが出来ているため、画素数の競争によって受ける影響はあまりありません。最新のセンサーで測定した結果に基づいて、ベンチマークのさらなる改善に向けたアップグレードを計画しているので、乞うご期待下さい。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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