ジョニー・アイブ氏は、アップルの数十年の歴史において、なくてはならない存在でした。彼とスティーブ・ジョブス氏は、世界中にとってベストのデバイスを世に出すべく、お互いを信頼していました。そのため、アイブ氏がアップルを去るという公式のニュースを聞いたときは、少し驚きました。その後のリポートによると、アイブ氏の旅立ちは、発表されるよりもずっと前にすでに決まっていたようなのです。

ウォール・ストリート・ジャーナルの記事によると、アイブ氏は、アップルCEOのティム・クック氏がデザインについて関心が薄いことに意気消沈したとしています。数年前に、アップルがデザインからオペレーションに舵を切ったことで、ジョブス氏との親密な関係をクック氏とは築けなかった可能性があります。

記事ではその結果として、数年前からアイブ氏の出社する頻度が下がり始め、「製品開発に必要な一体感」に負担がかかることになったと付け加えています。Apple Watchのリリース後、彼がアップルのオフィスにいる時間は明確に少なくなりました。アイブ氏は、Apple WatchをiPhoneの周辺機器ではなく、ファッションアクセサリーとして位置付けたかったとしています。

彼は、Apple Watchの市場への持ち込み方、そして結局、会社にとってうまく機能しなかったことで経営陣と衝突しはじめました。349ドルのスタンダードモデルのApple Watchは予測の1/4である1000万台しか売れず、17000ドルのゴールドバージョンは、数千もの売れ残りが発生してしまいました。アイブ氏が失望したのは、商品開発プロセスに対する関心の薄さだけでなく、アップルの取締役会に、これまでビジネスの経験がない役員が次々と入社してきたことも挙げています。

彼の団体では、アップルとの関係は終わりません。アイブ氏が立ち上げるLoveFromという企業は、彼自身が手がけるデザインファームであり、年間数百万ドル単位でアップルと取引が続くとしています。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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