指紋認証機能は、スマートフォンのみならず、ノートPCでも広く利用されるようになりました。指紋は人それぞれ異なるとされており、いわゆる「バイオメトリクス認証」、身体認証の一つとして安全を実現するものとして利用されていますが、あまり頼りすぎると良くないようです。
ニューヨーク大学の研究者の実験成果として発表されたのが、指紋認証に対してAIが生成した合成指紋によるセキュリティの突破です。DeepMasterPrintsと呼ばれるこのシステムは、指紋の23%を複製できたそうです。
指紋認証を突破できた理由は、指紋認証システムが、指紋の要素点を一部抜き出すため完全な一枚絵としてイメージを認識しないこと、または指紋をスキャンする際に、表面しか読み取らないため、こうした高い割合での複製に成功したようです。
この研究の指揮を取ったPhilip Bontrager氏によれば、このシステムが利用されてあなたのスマホが破られることを心配せずとも「悪意ある目的でこのシステムを利用することはできるものの、実際にリバースエンジニアリングするには多くの作業が必要だ」としており、そう簡単に特定のスマートフォンを破ることもできないようです。ただ、それなりに高い突破率であることも事実ですし、関連技術のさらなる発展に期待したいところですね。
この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。
原文はこちら。