昨年、欧州連合(EU)は、iPhoneを含む有線充電デバイスを域内で販売するにあたってUSB-Cポートの搭載を義務付ける法案を可決しました。Appleは、2024年12月までにそれに準拠する必要がありますが、今年後半に発売予定の次期モデル「iPhone 15」シリーズでは、LightningからUSB-Cへ端子が切り替えられると噂されています。

しかし、2月にAppleが「Made for iPhone(MFI)」プログラムで認定されていないUSB-Cケーブルの充電速度と機能を制限する計画を立てているのではないかという噂が浮上した一方で、欧州委員のThierry Breton氏がAppleに書簡を送り、USB-Cケーブルの機能を制限することは認められず、同法律が発効するとEU内でiPhone が販売出来なくなる可能性があると警告しました。

MFI認定を受けていないUSB-Cケーブルの速度を制限すると、ヨーロッパ市場におけるAppleにとって問題になる可能性があります

これは単なる噂であり、Appleが疑惑の計画を進めるかどうかはまだ定かではないという点には注意が必要です。さらに、USB-Cポートを備えたiPadには現在認証チップが搭載されていないため、AppleはiPhone 15にも認証チップを搭載しない可能性があります。

EUからの警告にも関わらず、まだAppleはこの法律に準拠するのに2024年末まで時間があります。つまり、USB-Cポートと認証チップを搭載したiPhone 15が発売されたとしても、市場に出回るのは法律が施行される前ということになります。EUは今年の第3四半期までに、この法律の”統一解釈”を確実にするためのガイドを公表する予定になっています。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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