失読症の人々が読むのを助けるために、ランプのデザインを使用することは新しいことではありません。Ubergizmoでも、Lili For Lifeのランプと似たような製品をCES 2020で提案していたスタートアップ企業、Lexilifeを取り上げました。
「Lili lamp」でCES 2022のUSA TODAY賞を受賞したLili For Lifeは、画面上での読み取りを容易にするために最適化された新しい「Lili 2.0」と、プロフェッショナルな環境向けに設計され、大型モニターを備えたデスクに適したサイズで、電源に接続することが出来る「Lili Pro」のプロトタイプを携えて展示会に戻ってきました。
Lili 2.0は、昨年発表された初代のLiliランプをアップグレードしたもので、技術的及び美的な改良が施されています。Lili For Life独自のパルス光技術は、失読症を患う人々が単語をより瞬時に解読し、書かれた単語の理解を改善し、読書の最中に感じる疲労を軽減するのに役立ちます。
同社のランプ内部の技術は、2020年にフランス国立医学アカデミーによって認められた2人のフランス人物理学者、Albert Le Floch氏とGuy Ropars氏の科学的研究に基づいています。彼らは、失読症を抱える人々は、他の人々と異なり2つの方向性を持った目を持っていることを発見しました。
様々な国際保健機関は、世界中の失読症の人々の数を特定するのは難しいことだと認識していますが、WHO(世界保健機関)は、失読症が人口の8〜10%に影響を与えていると推定しています。ケンブリッジの研究者が実施した最近の研究では、発達性失読症の人々は「未知の探求に関連する特定の強みを持っている」ため、より独創的であることがわかったそうです。したがって、彼らがより速く読めるようになると、創造的な可能性がさらに解き放たれる可能性があるでしょう。
Lili 2.0のバッテリー寿命は25%増加し(6時間→7.5時間)、以前のモデルと比較して充電時間が短縮されました。国際市場向けに設計されたこの新しいランプは、画面の読み取り性能が向上した新世代のLEDチップを備えています。無料の専用アプリ(iOS/Android対応)を使用することで、ユーザーはスマートフォン経由でライトを自分のレベルに合わせて調整出来ます。
Lili Proは2023年に、失読症の従業員に読書支援を行いたいと考えている企業が利用出来るようになります。エレガントでスタイリッシュなLili Proは、個人のワークステーションに調整可能な360度の照明を提供します。
この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。
原文はこちら