BlackBerryは、長年にわたって開発した技術に関して、多数の特許を抱えています。これはほとんどの企業に関わる話ですが、どうやらBlackBerryはモバイルやメッセージに関連する特許の売却を決めたようで、多くのテック企業にとって悪いニュースとなるかもしれません。

なぜなら、同社はそれらの特許を”Catapult IP Innovations”という企業に売却したからです。企業が、保有している特許を売却したり、使用権を認めたりすることは新しいことではありませんが、Catapult IP Innovationsが自社で販売や開発を行っていないという事実から、彼らがBlackBerryから購入した特許を使用して他社を訴え、利益を得ようとしているのではないかという憶測が飛び交っています。

今回の取引額は6億ドルとなっており、Catapult IP Innovationsは借り入れた4.5億ドルを3年以内に返済しなければなりません。ArsTechnicaが指摘しているように、Catapult IP Innovationsの手元には実質1.5億ドルの負債が残り、同社が自身の製品を製造・販売していないことを考えると、資金をつくる唯一可能な方法は、特許を侵害している可能性のある全ての企業に対して訴訟を起こすということになるかもしれません。

企業を訴え、長い法廷闘争にかける時間や労力を避けるためにお金で解決させることを目的に特許を購入・出願するCatapult IP Innovationsのような企業は数多く存在します。Appleを始めとする多くの企業は、特許侵害を訴えられる可能性が高いので、今回の取引によって今後そういった話が出てきても驚きではありません。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

原文はこちら