うつ病は、症状がだいぶ進むまで必ずしもその徴候を示すとは限りません。我々自身が忙しい生活を送っており、自分自身で面倒を見なければいけない事実の前には、家族や愛する人のように他人のうつ病の兆候に気付くことは難しいかもしれません。
こうした状況ではAIが便利です。研究者は実際の話し方にもとづいて、うつ病の徴候を検出する能力を持つニューラルネットワークを開発しました。この学習モデルは、インタビューなどのあらゆる種類の会話に適用することができ、他の情報を必要とせずにうつ状態にあるかどうかを予測することができます。
うつ病を検出するAI自体は新しいものではありません。複数の研究者が、AIを使ってInstagramの投稿からうつ病をどのように発見するか研究しています。しかし、既存のモデルとMITのモデルの違いの1つは、前者は通常、患者がある特定の質問に答える必要があり、モデルの利用範囲を制限します。
一方、MITのモデルは、具体的な質問や答えを必要とせず、うつ病を発見するために音声パターンを使用します。このモデルの潜在的な用途の1つは、あらゆる種類の会話に適用できるということです。つまり、スマートフォンのアプリに実装して会話を監視し、何か不適切を発見したときにアラートを送信することも可能です。
プライバシーに関する懸念はさておき、実際に現実的に実装されるのが実現するかどうかは分かりませんが、悪いアイデアではなさそうです。
編集部が日本向けに翻訳編集したものです
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