FujifilmはXシリーズに2機種の新製品を追加。片や若年層やSNS向けに楽しさを追求する「X half」、片や写真・映像制作者に向けた高性能「X‑E5」。旧来の定番デザインに新しい風を吹き込みつつ、Fujifilmならではの“色再現”や“写る喜び”を両立した製品に仕上がっている。

📷 X half – 半分サイズの創造性ツール
•フォーマット:伝統的なハーフフレームフォーマットをデジタルに置き換え、1インチセンサー搭載。
•縦構図最適化:縦型ディスプレイ構成や縦位置撮影のためのUI設計で、SNS向けコンテンツに特化。
•クリエイティブな撮影機能:「2-in-1」モードでカメラ内で2枚の写真・動画を組み合わせ可能+アナログフィルム調の「Film Camera」モード+クリエイティブフィルター搭載。
•デザイン:ライカ的なレトロ感に光学ファインダー、露出補正ダイヤル等の物理コントロール装備。
•想定ターゲット:スマホ写真ユーザーや若者世代、「楽しい写真体験」を求める層。

🎞 X‑E5 – 写りと操作性を追求したクラシックデザイン一眼
•センサー・処理:先代を大きく上回る約40.2MPのX‑Trans CMOS 5 HR(裏面照射型)と高速X‑Processor 5搭載。
•高解像度化と高感度撮影性能の両立で、画質に妥協なし。
•ボディとインターフェース:一体削り出しのアルミトッププレート、角張り控えめながらレトロな質感のボディ ()。フィルムシミュレーション専用ダイヤルを導入し、オリジナルレシピも保存可能 ()。EVFに“クラシック表示モード”+ファインダー越しに像外も確認できる「サラウンドビュー」機能。
•手ブレ補正と動画性能:初のX‑Eシリーズ搭載5軸IBISで最大7段分補正(中央)、周辺部6段。6.2K/30p、4K60、1080p240fpsの高画質動画撮影に対応。
•AF性能:AIベースのオートフォーカスで、人物だけでなく動物・乗物・ドローン等の被写体追従が可能。
•接続性:Wi‑Fi/Bluetooth対応、さらにFrame.io Camera‑to‑Cloudでクラウド連携も実装。
•重量と発売時期:約445gと携帯性にも配慮。2025年8月または9月にグローバル展開、価格はボディ$1699、23mm f/2.8レンズ付$1899前後。

✅ まとめ:層を分けた2機種で幅広く訴求
•X half:デジタル・ハーフフレーム写真という独特な世界観を持ち、SNS世代やカジュアルユーザーに“写真の楽しさ”を再提案。
•X‑E5:一方で、クラシックな見た目に最新技術を詰め込み、プロ・上級者も納得する高性能と画質を両立。

ともに「FUJIFILMらしい色」と「使う喜び」を共通テーマに据えながらも、その提供価値は大きく異なるため、ターゲットに応じた選択肢となる。Fujifilmは、レトロデザインと最新スペックのハイブリッドで、写真文化の多様性を再活性化させようとしている印象だ。