皆さんこんにちは。河上 純二 a.k.a JJです。
世界を変えるスタートアップ企業にフォーカスした最新レポートをお届けします。

第53回目は、ショート映画のサブスクリプションサービス「SAMANSA」で、先日開催されたB DASHCamp 2024 Fukuokaピッチコンテンスト優勝に輝いた、SAMANSA株式会社 代表取締役 CEO岩永 祐一さんにお話を伺いました。


映画は人生そのもの。「SAMANSA」を立ち上げた理由

私の曾祖父は地元・鳥取で呉服屋を営んでいましたが、やがて松竹の歌舞伎興行など、劇場運営にも手を広げました。当時は映画が登場したばかりの時代で、映画を楽しめる劇場を各地に展開し、経営していました。

そんな環境で育った私は幼い頃から映画に親しむ機会が多く、自然と映画が大好きになりました。高校生の頃には、自らビデオカメラを回して映画を撮る遊びに夢中になっていました。

大学卒業後、新卒で企業に就職しましたが、映画をもっと深く学びたいという気持ちが抑えられず、日本を飛び出してアメリカの映画学校に入学しました。卒業後はフリーランスの映像ディレクターとして活動していましたが、新型コロナウイルスの影響で完全帰国を決意。これを機に「SAMANSA」を立ち上げました。

SAMANSA


ショート映画市場を創出し、映像業界に新たな風を

SAMANSAはショート映画が見放題の月額固定サブスクリプションサービスです。現在、日本のみならず、韓国、タイ、インドネシア、アメリカに向けてサービスを展開しています。特徴は、海外作品、特に英語圏の作品が多い点です。他のサービスでは視聴できない作品が約9割を占めており、独自性が際立っています。

英語圏では、長編映画を制作する前にショート映画を手掛ける流れが一般的です。アメリカ滞在中、私もSAMANSAのような小規模のショート映画配信サービスを利用していました。そこで感じたのは、「もっと面白い作品があるはず」「これを日本で展開したらきっと受け入れられる」という期待感、そして、英語圏以上に、日本ではスキマ時間を活用したエンタメサービスの需要が高いという実感でした。

また、日米の監督たちと話す中で、ハリウッドは潤沢な予算と整った環境がある一方、日本は予算が限られ、制作環境も十分とは言えない現状を目の当たりにしました。従来の映画市場の延長線上では厳しい課題も、新たな市場を創ることで打開できると考えました。「SAMANSAをスタートして約2年が経ちますが、ショート映画を制作するクリエイターが日本でも増えてきたことを肌で感じています。


今後3~4年の間に、オリジナルコンテンツをサービスの主軸に据えたいと考えています。VOD配信だけでなく、BtoBtoCでの配給や長編化ビジネスなど、多角的なアプローチでショート映画のオリジナル制作を進めていきます。


ショート映画が身近な未来を目指して

SAMANSAの強みは、私たちが直接クリエイターにコンタクトを取り、作品を買い付けて配信している点です。現在、リーチ可能なクリエイターは世界で1万人以上にのぼります。また、昨年からオリジナル制作にも着手しており、日本の監督に加え、韓国、タイ、アメリカの監督とも協力し、長編化を視野に入れたプロジェクトを進行中です。

さらに、近々スマートテレビ向けアプリをリリース予定です。スムーズなUI/UXを実現し、SAMANSAをより快適に楽しんでいただける環境を整えます。

私たちの目標は、2030年までに「今年観た中で一番面白かった映画は?」という問いに、ショート映画のタイトルが挙げられるような世界を実現することです。




「世界のショート映画をSAMANSAで。」
SAMANSA株式会社
代表取締役 CEO岩永 祐一

https://www.samansa.com/



■河上 純二 a.k.a JJプロフィール

ビジネスプロデューサー/パーソナリティ/モデレータ
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