フランス・パリのParis Expo Porte de Versaillesで6月11~14日に開催された第9回「VivaTech 2025」は、合計180,000人の来場者を記録し、昨年比で約10%増の過去最多を更新しました。出展企業は約4,000社、スタートアップは前例のある14,000社が参加。44か国以上から171の国籍が集まり、国際色あふれるイベントとなりました 。
🚀 AI主導の熱気と注目ラッシュ
今年のVivaTechの特色は、AI関連出展が前年比40%増したこと。AI Avenueと呼ばれる注力エリアには、Unitree、Buddyo、Vrai AI、Nextなどが登場し、実用的なAIアプリをデモンストレーションしました。
NVIDIAとフランス発AIスタートアップのMistral AIは、EU向けのMistral Computeという主権型AIインフラを共同発表し、GTC Parisでも同インフラ活用の展開を披露するなど、インフラ面での攻勢が際立ちました。
🎙 キーノート登壇者は世界のテックリーダーたち
登壇者には、NVIDIA CEOのJensen Huang、Mistral AIのArthur Mensch、フランス大統領エマニュエル・マクロンなど、総勢450名以上のスピーカーが名を連ねました 。Huangは「AIエコノミーにおける欧州の自立」を強調し、マンシュ氏もインフラ中心の展開を訴えるなど、AI戦略の商業化フェーズへの本格転換を明示しました。
その他、OpenAI(Sarah Friar)、Meta(Yann Le Cun)、Anthropic(Mike Krieger)、NASA(Vanessa Wyche)など多彩な顔ぶれが、AI、ヘルスケア、宇宙、サイバーセキュリティなど幅広い応用テーマでセッションを展開しました。
🌍 グローバル連携と各国の存在感
本年の“Country of the Year”はカナダ。AI技術を有する170社以上が一堂に会し、現地のデジタル担当閣僚も参加する規模でした。また全体では120か国以上が出展し、国別ブースも50以上と、前年から20%増。初出展の国も多く、アメリカの都市連合(ヒューストン&マイアミ)、アジア、中国、日本、韓国、ブラジル、サウジアラビア、エルサルバドル、ナイジェリアなどが注目を集めました。
🏆 社会的インパクトとアワードが充実
今年からはTechCrunchと協力したGlobal Awards Ceremonyが新設。
•Female Founder Challenge:女性起業家支援(Hélène Briand/Verley)
•Tech for Change Award:再生型農業系(Adrienne de Malleray/Genesis)
•AfricaTech Awards:アフリカ発のイノベーション(Plentify、Reme‑D.Incなど)
•Innovation of the Year:Chipiron(MRIテクノロジー)受賞 。
また、Impact Bridge(EDF協力)やISO 20121に基づく持続可能性への取り組みなどCSR面でも高評価を獲得しました。
📈 数字で見る成功:ビジネス・注目度ともに急進
プレスリリースによれば、
•ビジネス商談成立数:640,000件以上(オンライン含む)
•ソーシャル・メディアでの反響数:前年比68%増で3.6百万インタラクション
•ライブ配信の再生数:約7百万(前年比10%アップ)。
🧭 次回予告&まとめ
VivaTech 2026は6月17~20日に同会場で開催予定です。
ガジェット・テック分野の読者にとって、本イベントは単なる展示会ではなく、AIインフラ、グローバルコラボ、そしてスタートアップ×大企業のリアルな接点が生まれる場。次世代デバイスやアプリを追うあなたにも、直球で刺さるトピックスが満載でした。