ペンシルバニア州ピッツバーグに本社を置く自動運転トラック運送スタートアップのStack AVは、自動運転トラック運送事業を正式に開始しました。同社は、自動運転技術を活用して効率を高め、安全性を向上させ、トラック運送業界内のサプライチェーンの課題に対処したいと考えています。

Stack AVの主導チームは、CEOのBryan Salesky氏、社長のPeter Rander氏、CTOのBrett Browning氏の3名から構成されており、全員が以前はArgo AIで同じ役職を勤めていました。FordとVolkswagenが支援していた自動運転技術を開発する企業 Argo AIは、資金不足のため2022年10月に事業を停止しています。

これまでArgo AIを率いていた主要メンバーは、現在、自動運転トラック輸送のスタートアップであるStack AIを立ち上げています(画像: Stack AV)

10億ドルを超える資本、リソース、AIの専門知識


Stack AVはソフトバンクグループから多大な支援を受け、成長と技術進歩を加速するために10億ドル(約1500億円)を超える資本、リソース、AIの専門知識を獲得しました。

Argo AIの廃業は、自動運転技術がまだ収益性を実現する段階に達していないことを認識したFordとVolkswagenの両社による資金引き上げによって引き起こされました。Argo AIはカーネギーメロン大学からのスピンアウトとして2016年に設立され、2017年にFordから10億ドルの投資を受けて有名になりました。

 

焦点の変更


Stack AVの立ち上げにあたって、創設者らは自動運転車から自動運転トラックに焦点を移しました。彼らの目標は、ドライバー不足、非効率な車両稼働時間、安全性への懸念、高い運営コスト、二酸化炭素排出量の増加といった長年の課題に対処し、トラック運送業界を変革することです。

Peter Rander氏は、自動運転トラックを使った輸送事業を発表することに興奮していると表明しており、世界的なビジネスの文脈において、信頼性が高く効率的なサプライチェーンへのニーズが高まっていることを強調しました。Stack AVは、自社の高度なAIを活用した自動運転システムを活用して輸送ルートとエネルギー効率を最適化し、最終的には顧客に利益をもたらし、サプライチェーンに対する使命を推し進めることをめざしています。

Bryan Salesky氏は、AI主導のインテリジェントで信頼出来るサプライチェーンを必要とする消費者の消費パターンの進化を強調しました。ソフトバンクの継続的なサポートと独自のテクノロジーにより、Stack AVはトラック運送業界と貨物輸送業界を変革し、効率性、安全性、サプライチェーン能力を強化出来ることに自信を持っています。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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