興味深い展開として、Amazonは荷物の配送だけでなく、住宅の分析や顧客へのオススメ情報の提供にもドローン配送サービスを利用出来る可能性を模索しています。米特許商標庁によって認可された最近の特許は、Amazonのビジョンに光を当て、同社のドローンが配達のために降下する際に内蔵カメラを使用して写真を撮影することを明らかにしました。

これらの写真は分析のために高度なコンピューターシステムに送信されます。この分析に基づいて、パーソナライズされたオススメ情報が生成され、顧客がAmazonを訪れた時にモバイル通知またはバナー広告の形式で表示されることになります。

Amazon配送ドローン(画像: Mike LichtAmazon Air Drone. Airborne!」)

どのように機能するのか?


この特許は、この技術が実際にどのように機能するかを示す、説得力のある例を示しています。例えば、コンピューターシステムが顧客の屋根が劣化していることを認識し、屋根の修理サービスを推奨することが出来ます。同様に、ドローンが顧客の裏庭で枯れかけた木を検出した場合、肥料や樹木医による支援といった適切な解決策を提案出来る可能性があります。

この画期的な取り組みにより、Amazonはローカルサービスの範囲を拡大し、顧客の日常生活にさらに溶け込むことが出来るようになります。ただし、Amazonがこれらのローカルサービス3に関する計画をまだ明らかにしていないことは注目に値します。

プライバシー問題


プライバシーの懸念に対処するため、Amazonは顧客に対し、住宅分析プログラムへの参加は完全に任意であることを保証しています。事故や技術的問題が発生した場合の安全対策として、ドローンは引き続き動画を録画する必要がありますが、そのデータは商用システムには送信されず、顧客のプライバシーが保護されることも強調されています。

ここ数ヶ月の間に多数の特許を申請したことから分かるように、Amazonがドローン関連のイノベーションに多額の投資をしていることは明らかです。これらの創造的なコンセプトの中には、移動配達ハブとして機能するツェッペリン型飛行船や、都市部での配達専用に設計された”蜂の巣”のようなドローン発着基地等があります。

これらのコンセプトが実現されるかどうかは、まだわかりません。実装を成功させるためには、プライバシー規制と顧客の志向を注意深く検討し、法的及び倫理的基準に確実に適合させる必要があります。

Amazonのドローン配送サービスを住宅の分析とオススメ機能に活用するという試みは、未来に向けた興味深い一歩を表しています。Amazonは、高度なテクノロジーを活用することで、顧客のプライバシーを尊重し、関連する規制を遵守しながら、顧客に個別のサポートを提供することを目指しています。

これらの革新的なアイデアが私達の日常生活をどのように形作るかは時間が経てばわかりますが、1つ確かなことは、社会の様々な側面に最先端のテクノロジーが統合される計り知れない可能性が未来にはあるということです。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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