皆さんこんにちは。河上 純二 a.k.a JJです。

2023年5月24日(水)・25日(木)・26日(金)の3日間、ロイトン札幌にて開催される、業界における先駆的事例、成功事例の講演、スタートアップによるピッチコンテストが目玉の「B DASH CAMP 2023 Spring」に参加しています。
インターネット業界で活躍するキーパーソンが集った、オープニングセッションを速報レポートします。




今回のテーマは「RIDE or WAIT」大きな波に乗るのか待つべきか!?
WEB3.0の波から、生成AIの波、株式市場や資金調達環境はどうなっているのか?
そして我々はどう波に乗ってビジネスをしていくのか?そんなテーマでB DASH CAMP 2023 Springがスタートしました。

【スピーカー】
國光 宏尚(Thirdverse/Mint Town/フィナンシェ)
佐藤 光紀(セプテーニ・ホールディングス)
宮澤 弦(ヤフー)
吉田 浩一郎(クラウドワークス)

【モデレーター】
渡辺 洋行(B Dash Ventures)


ネット企業の成長はどこに向かうのか(2023春編)

渡辺 洋行(B Dash Ventures)
まずは、こちらの資料を御覧ください。

ここからわかることは資金調達環境について、まだ良くはなっていないという状況です。グロースマーケットでこの調達しかできないととても厳しいと考えています。このサイズ感でのIPOだと、上場の意味があるのか?と感じてしまいます。

株式市場(TOPIX)はどうでしょうか?

グロース市場と株価のグラフですが、この2つはほとんど連動していません。これはつまり、機関投資家が期待感を持っていないのでは?と感じています。


未上場の調達環境も変化しています。
目立つのは調達件数が減っていることです。単純に投資先が減っています。以前とは違い機関投資家も、有力な1社を選んで投資している状況です。

そういった中、皆さんのご意見を伺わせてください。


ChatGPTからのAIの波

今話題の生成AI(ChatGPT)の話しからしましょう。

現状、Yコンビネーターのスタートアップの8割はAIの会社になっています。「AIにあらずんばスタートアップにあらず」そんな状況にアメリカ西海岸はなっています。
それくらい生成AIの波は非常に大きいと感じていて、皆さんはこの波をどう捉えているのか?をお聞かせください。

宮澤 弦(ヤフー)
インターネットやスマホが出てきたときのワクワク感、それよりもさらに強烈なワクワク感があると生成AI(ChatGPT)の登場で感じています。
明らかにパラダイムが変わりつたあるところです、そこで大きく勝負していくことが非常にチャンスと考えています。
「難しい技術課題を巨額のお金で解決することが完全なブルーオーシャンだ。」とサム・オルトマンも過去に語っていて、それが現実になっている形です。

吉田 浩一郎(クラウドワークス)
私の立ち位置だと、仕事の世界がどうなるか?というところです。仕事のトレンドの中で、AIがどう影響していくか?
最近だとプロンプトエンジニアリングの仕事が植えてきています。
また、クラウドワークス12年やってきていて、初めてエンジニア需要の鈍化が起きています。それがChatGPTと連動しているかはわかりませんが、そういった事実が少し気になっています。

佐藤 光紀(セプテーニ・ホールディングス)
生成AIに乗ることは賛成です。皆さんが使い始めているのでやらない理由はないです。弊社でいうと広告クリエイティブの所はすでに活用しはじめています。効率化という側面です。
基本インターネットは無料で広告がプラットフォームの収益になっています。それが今後どうなっていくのか?有料のインターネットサービス、無料のインターネットサービスといったような環境が定着するんじゃないかと思っています。

國光 宏尚(Thirdverse/Mint Town/フィナンシェ)
生成AIのトレンドは、端的に言うと人がやっていたことをAIがやることで、利益率があがりますという所でしかないと考えています。
その中で、人々は暇になっていくと思います。その中で暇なところの暇つぶしということでメタバースが来ると考えています。
VRでいうとメタクエストの販売台数が2,000万台となりました。これはXBOXの販売台数をすでに超えています。ゆえに、この流れは止められないと感じています。




渡辺 洋行(B Dash Ventures)
生成AI企業へのピボットはどうお考えですか?

國光 宏尚(Thirdverse/Mint Town/フィナンシェ)
流行りに乗っ方起業家は成功しないです。じっくりと信念をもって続けてほしいと思います。

宮澤 弦(ヤフー)
OPEN AIやMicrosoftがやらない事、差別化ポイントが無いと非常に難しいと考えています。

吉田 浩一郎(クラウドワークス)
「働くということ」を考えると資本主義に行き着くわけです。資本主義は富の集約システムになっています。生成AIはそういったキャピタリズムを壊すものではないと考えています。
次のテーマに関連しますが、WEB3.0なんかは株式を使わずしての新しい富の集約システムとして成り立っていて、どちらかというとそっちのほうに大きな魅力を感じています。




渡辺 洋行(B Dash Ventures)
LLMの開発には参入すべきとお考えですか?

宮澤 弦(ヤフー)
音楽とかカルチャーとか強みを活かせる形だとアリだとおもいますが、いま世界を対象として参入することは慎重にならざる負えないかなと思います。
LLMの開発には、GPUの調達環境とか、電力エネルギー問題とか、そういった事を一緒に考えて対応していかなと駄目だと思います。

國光 宏尚(Thirdverse/Mint Town/フィナンシェ)
どこのレイヤーで戦っていくかだとおもいます。アプリレイヤーで戦うのであればAppleがやらないことをやるべきです。
特化した領域でLLMを活用してやっていかないと、世界で戦うには難しと思います。


WEB3.0の波

渡辺 洋行(B Dash Ventures)
投資トレンドを見てみましょう。最近まで1兆超えで来ていたのですが去年の3Q、4Qでしぼんでいきました。FTX事件の影響も合ったと思います。
WEB3.0市場の信用が壊されてしまったため、投資トレンドは一気に冷え込んでしまいました。

ただ、ユーザー数は減っていないという事実があります。

これはウォレットの数ですがグローバルでみてもユーザー数は減ってはいません。

アプリケーションレイヤーのプロジェクトも増えています。ただ基盤技術の開発競争は以前激しい状況です。

基盤がまだ出来てないので、アプリケーションレイヤーのプレヤーが右往左往しています。
こういった前提で皆さんのご意見をお聞かせください。

吉田 浩一郎(クラウドワークス)
先程の話しの流れですが、資本主義の基幹システムに今から入るのは難しいですが、WEB3.0は参入のチャンスがまだあります。
プラットフォーマーの立ち位置を日本が取る可能性は十分になると思っています。

國光 宏尚(Thirdverse/Mint Town/フィナンシェ)
DAOはインセンティブの民主化です。ビジョンの実現がおきることで収益があがるという新しい形です。
ビジョンを出し続けないといけないので、大変なのですが新しい経済圏の形だと感じています。




渡辺 洋行(B Dash Ventures)
グローバルにみて、日本のゲームに対する期待値はものすごく高いです。そのあたりのご意見もお聞かせください。

佐藤 光紀(セプテーニ・ホールディングス)
大ヒット出てほしいという期待はあります。ただ、基盤がまだ弱いと感じているのでそこを

國光 宏尚(Thirdverse/Mint Town/フィナンシェ)
ゲームは、マスアダプションを実現するうえで非常に大事だと考えています。
ゲームの中の資産が自分のものになるというのは、今までのゲームにはなかった要素です。

宮澤 弦(ヤフー)
アメリカと同じ戦いをするべきではないと考えています。
市場にはまだまだ優秀な人材は沢山あふれています。そういった人材を抱えて新たに戦うことが、突破口になると考えています。




渡辺 洋行(B Dash Ventures)
WEB3.0ビジネスでIEOを目指す事はいかがでしょうか?

國光 宏尚(Thirdverse/Mint Town/フィナンシェ)
スタートアップの新たな資金調達で意味あると考え得ています。
そして次はフィナンシェをIPOさせたいと考えています。これは世界初の事で、実現することに意味があると感じています。

佐藤 光紀(セプテーニ・ホールディングス)
ユーザー体験がどれくらいあるか?というのが大事で、持続可能なエコシステムになるには、ユーザー体験が重要だと考えています。
そういう体験が増えてる状態で広がることが重要です。



以上、会場からの速報レポートでした。



■河上 純二 a.k.a JJプロフィール

ビジネスプロデューサー/パーソナリティ/モデレータ
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