ソーラーパネルは、自然の太陽エネルギーを収穫出来るため非常に人気がありますが、発電するだけでなく、二酸化炭素(CO2)を吸収する”海藻パネル”を導入したいと考えているスタートアップが存在します。

信じられないようなアイデアに聞こえますが、そのプロセスはそれほど複雑ではありません。まずは、藻が入った水で満たされたパネルを用意します。次に、CO2ガスがその液体内に入ることで、太陽光を利用して光合成を行うことで藻が成長します。

CO2は至るところにあるので、それによって二酸化炭素排出量を削減することが出来ます。理論的には、藻類はその重量の2倍のCO2を吸収することが可能です。

太陽の光が多ければ多いほど、藻はより速く、そして大きく成長します。パネルがいっぱいになったら藻を部分的に取り除いてスペースを空けることで、またプロセスが再開されます。このようにして、CO2が吸収されます。

電力は、熱伝達によって生成されます。太陽光に照らされることでパネルは熱を吸収し、水によって熱電発電機(熱を電気に変換する装置)に伝達されます。

この技術は、Greenfluidicsというメキシコを拠点とするスタートアップによって発明されました。同社は、それを「Biopanel」と呼び、年間で1平方メートルあたり328KWhを発電することが可能だと説明しており、その数値は太陽光発電にも匹敵します。熱電発電機は通常、太陽光発電パネルよりも効率が低いため、これは驚くべきことです。

とは言うものの、このバイオマスを利用可能な電力に変換するには、別のプロセスと他の装置や施設が必要になると思われます。

さらに、時々その内部の空間を作る必要があるので、この海藻パネルには定期的なメンテナンスが不可欠です。アイデアは非常に素晴らしいですが、一般消費者よりも産業用に適しているように感じます。

おそらく、特定の種類の施設、特に建設当時からこのコンセプトを盛り込んだ建物であれば、それを上手く活用することが出来るでしょう。最後に、CO2削減は定量化が容易で、脱炭素社会の実現に役立ちそうです。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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