MediaTekは、Sub6に加え同社で初めてミリ波をサポートする統合モデムを備えた5G対応プロセッサ「Dimensity 1050」を発表しました。それによって、ユーザーは平均的により高い5G性能を利用可能になり、見える範囲にミリ波の基地局があれば非常に高速な通信も期待出来ます。米国内では、基地局の多くがスタジアムやその他の人が集まる場所に設置されています。やがて、その通信密度は増加していくでしょう。

Sub-6GHz帯は、ミリ波に比べてはるかに広いネットワーク網をカバーすることが可能で、速度はミリ波に劣りますが、それでも4G通信よりは十分高速になっています。Dimensity 1050は、ネットワークの状態に応じて異なる周波数帯をシームレスに切り替えることが出来ます。

このプロセッサはWiFi 6Eに対応しており、屋内では、高速で低遅延の接続が可能なはずです。どちらかと言えば、多くのユーザーの家庭にあるインターネットは、Dimensity 1050の実力を最大限に引き出すほど高速ではない可能性があります。WiFi 6Eの恩恵を主に受けているのはゲーマーですが、平均的な通信体験も旧世代をはるかに上回っています。

処理能力の観点から言えば、8コアのCPU(性能コアが2基、効率コアが6基)、1080p 144Hzのディスプレイを制御可能なグラフィックス Mali G610 MC3を備えているこのチップセットはミドルレンジに分類されます。

Dimensity 9000で導入されたいくつかの高度な画像ハードウェアの恩恵を受けていますが、チップセットのサイズや製造プロセス(6nm)、そしてトランジスタ数によって性能はそれほど高くなっていません。仕様を見る限り、MediaTekはこの製品を競争力の高いチップセットとして調整しているようで、2022年第3四半期より一般向けに販売が開始される予定です。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

原文はこちら