CES 2022が終了し、一番良かったもの、最も革新的なもの、夢中にさせた製品は何だったのか、我々が推薦する製品をいくつか紹介します。
TCL LEINIAO XR Glasses(コンセプト)
一般消費者向けの拡張現実(AR)は、今最も熱いテクノロジートレンドですが、市場に沢山の製品が導入されるのを未だに待っています。TCLの「LEINIAO XR Glasses」というコンセプトは、フルカラーの高解像度ディスプレイを非常にコンパクトな本体に内蔵しています。ディスプレイは非常に見やすいので、使い勝手も良さそうです。これはコンセプトデザインなので、まだ製品化されていませんが、同社が近い内に発売してくれることを願っています。
NVIDIA Omniverse
NVIDIAの「Omniverse」プラットフォームは、仮想世界やデジタルツイン、その他の3Dプロジェクトを効率的に構築するための、最も可能性を持ったプラットフォームに急速になりつつあります。Omniverseのコラボレーション向きなワークフローには非常に大きな可能性があり、クリエイターが集まってきた場合にネットワーク効果の恩恵を受ける可能性が最も高くなります。Omniverseは、これまでは高価なカスタムソリューションを必要としていた、複雑なコンテンツ制作のワークフローに関する問題を解決します。
Razer Project Sophia
究極の”デスク”トップゲーミングPCが、文字通り机だとしたらどうでしょうか?Razerの「Project Sophia」は、未来的な机のようなコンピューターのコンセプトデザインです。モジュール式パーツというアイデアも大胆で、製品化されれば全体的に素晴らしいものになりそうです。Razerの実績を考えると、こんなコンピューターがゲーマーの部屋に置かれる日も近いかもしれません。
AMD Ryzen 6000シリーズ(ラップトップ向け)
AMDの新しい「Ryzen 6000」シリーズは、2022年前半に発売されるPCに搭載される予定です。どの価格帯でも高速で電力効率が高く、この新プロセッサに対応した各OEMメーカーの新型ラップトップも同時に発表されました。そして最も重要なのは、AMDが好きでCPUとGPUを同社製品で組み合わせている場合、さらなるパフォーマンスを発揮してくれるということです。
Intel 第12世代 Core Hシリーズ
Intelは、第12世代のCoreプロセッサデザインで、強烈な復活を果たしました。CESで、ラップトップが次々と発表される中、高性能なモバイル向け「Core Hシリーズ」が披露されました。ピーク時のパフォーマンスは素晴らしいものですが、それよりも期待しているのはバッテリー寿命が長くなりそうなことです。このプロセッサが、実際の製品でどれだけのパフォーマンスを発揮してくれるのか確認するのが待ちきれません。
Acer Predator Triton 500 SE (2022)
Acer Predator Triton 500 SEは、2021年に試した中で最も高性能なゲーミングラップトップでしたので、2022年にアップデートされるのを楽しみにしていました。新型モデルには、Intelの第12世代プロセッサとNVIDIA最新のGeForce RTX 30シリーズが搭載されます。500 SEは、色精度が非常に高いディスプレイと、企業向けにも最適なデザインを備えているので、費用対効果の高いワークステーションとして導入することも可能です。
Dell XPS 13 Plus
DellのXPS 13は、13インチラップトップを代表するモデルで、超軽量PCというジャンルを様々な面から客観的に開拓してきました。新しい「Dell XPS 13 Plus」のデザインは、非常にミニマルで未来的です。新しくなったキーボードが、見た目の良さだけでなく機能的でもあることを願っていますが、物理ファンクションキーを廃止したのが良いアイデアだったかどうかは確かではありません。ただ、間違いなく非常に美しいラップトップに仕上がっています。
Qualcomm Snapdragon Digital Chassis
Qualcommは、CES 2022で「Snapdragon Digital Chassis」という自動車向けのデジタルプラットフォームを発表しました。これは、最大の柔軟性でカスタマイズ出来る、自動運転、デジタルコクピット、クラウドサービス、ネットワークへの接続という4つの機能で構成されています。ラスベガスの高速道路で自律走行が行われましたが、非常に魅力的なデモでした。
Lenovo ThinkBook Plus Gen3
Lenovoの新型ラップトップ「ThinkBook Plus Gen3」は、CES 2022で発表されたクリエイター向けラップトップの中で最もワクワクした製品でした。17.3インチという大型ディスプレイだけでなく、8インチの縦型セカンドディスプレイは、ユーザーの創作活動を加速させる大きな可能性を秘めています。そして、このラップトップには、2022年に入手可能な最速CPUの1つが搭載されます。
OnePlus 10 Pro
「OnePlus 10 Pro」は、CES 2022で発表された最高のスマートフォンでしょう。最新の「Snapdragon 8 Gen1」を搭載しているのはもちろんですが、さらに重要なのは、Hasselbladと共同開発したカメラです。そのカメラには、撮影を手動で調整したいというユーザー向けに、写真や動画をより高度に制御出来る、手の込んだ新しいオプションが用意されています。画像はRaw Plus形式で保存されるので、可能な限り多くのデータを取り込むことが出来ます。
BMW iX Flow Featuring E Ink
BMWとE Inkが提携し、CES 2022で最も素晴らしいテクノロジーデモを披露してくれました。「BMW iX Flow」の表面はE Ink由来のフィルムでラッピングされており、非常に僅かな電力で、動的に本体カラーを変更することが可能になります。これはE Inkの魅力的な活用方法であり、材料工学とデザイン性が見事にマッチしています。
Samsung Energy-Harvesting Eco Remote
CESにおけるSamsungの存在は飛ぶ鳥を落とす勢いで、新型デバイスやディスプレイ、家電といった数多くの新製品を発表しました。データによると、私達の読者の想像力を最も掴んだのは充電不要なリモコン「Eco Remote」で、太陽光で充電出来るだけでなく、Wi-Fi等の電波からも電気エネルギーを吸収することが出来ます。このアイデアは、誰もが気に入るはずです。
Pebble Feel
ゲーマーが9〜25℃の熱を体感出来るようになる「Pebble Feel」は、VR業界に大きく貢献したかもしれません。これによって、ゲーム世界の環境を実感出来るようになり、没入感が高まります。将来的には、それがゲームプレイに欠かせない存在となる可能性もあります。より多くの電力を利用することで、さらに高い温度も実現出来そうです。
GM Chevrolet Silverado Work Truck
新しく発表された「Silverado EV WT」は、”業務用”EVピックアップトラックの素晴らしい選択肢の1つとなりそうです。10分で100マイル分の充電が出来るDC高速充電は、注目の機能です。複数の場所に配置されたコンセントは、工具を使用したり、他のトラックを充電したりするのに非常に便利です。40,000ドル以下という価格は魅力的ですが、購入出来るようになる2023年まで待つ必要があります。予算に余裕がある人は、105,000ドルのフル装備も用意されています。
BeFC Bioenzymatic Fuel Cell
BeFCは、使い捨てのアルカリ電池を、金属やプラスチックを含まない、安全で持続可能なものに置き換えることを目指して事業を行っています。それを実現するために、彼らは紙と酵素(上記画像の白いパッチ)で電気を作り出す「バイオ燃料電池」を開発しました。酵素はブドウ糖と酸素を電気に変換し、生分解性であることから、使用後に安全に廃棄することが出来ます。理論的には、このバイオ燃料電池で、小型電子機器に使われているボタン電池の一部を置き換えることが可能になります。
この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。
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