視覚障害を持つ人々は、見るのに苦労をしたり、全てを見ることが出来ないかもしれません。しかし、物体認識のような技術のおかげで、我々が持っているスマートフォンのカメラを用いれば部屋を“視る”ことやユーザーに大声で何の物体かを伝えることが出来ます。

Microsoftはその分野でいくつかの進歩を遂げてきましたが、まだまだ改善の余地があると考えているようです。どのようなものかと言うと、物体認識技術をユーザー毎に個別の文脈で使えるようにする、というものです。例えば、物体認識を使えば鍵や眼鏡、リモコン等を認識することが出来ますが、それらはその人にとって重要な物でしょうか?もし、視覚障害を持つ人が杖を見つけようとしていたら?もし、誰かが鍵を別の場所に移動させてしまったら?

同社によれば、「視覚障害のあるユーザーにとって特に重要になり得る対象の画像を収集するという努力はこれまで行われてきませんでした。膨大なデータセットをより良いAIシステム構築に取り組む研究者や開発者に提供することは、特に視覚障害を持つ人々に対して、更には全ての人々にとっても革新的な取り組みになり得ます。」

そのために、Microsoftは試験的な研究を実施しており、視覚障害者がどのようにビデオを撮影するかを観察することで、彼らにとってどのような物体がより重要なのかを調査します。この研究は、MicrosoftのSeeing AIやProject Tokyoのような既存の技術にも同様に応用出来ると考えられます。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

原文はこちら