キリンホールディングス株式会社(Kirin Holdings)は、低ナトリウム食品の味を向上させる革新的な製品「電気塩スプーン」で、CESイノベーションアワード2025のデジタルヘルスおよびアクセシビリティ&エイジテックの2つのカテゴリーで表彰されました。 この製品は、キリンがCESイノベーションアワードで初めて認められたものであり、同社はCES 2025への初出展も果たしました。
電気塩スプーンは、微弱な電流を利用して、スープやカレーなどの減塩食品の塩味や旨味を増幅します。2024年5月に発売されたこのデバイスは、明治大学の宮下芳明研究室と共同で開発され、独自の電気波形技術を組み込むことで、減塩食品の塩味を約1.5倍に感じさせることができます。
この技術により、消費者は塩分摂取量を減らしながらも風味豊かな食事を楽しむことができ、高血圧などの管理に役立ちます。40~65歳の減塩経験者または現在減塩中の31人を対象とした調査では、29人がスプーン使用時に塩味の増加を実感したと報告しています。
今後、キリンホールディングスは、企業や地方自治体との提携を通じて製品の普及を図る予定です。また、この技術を他の食器に応用したり、減塩食のソリューションを開発したりすることで、より広範な健康とアクセシビリティのニーズに対応することを検討しています。