学術的なプロジェクトに関して見ると、Raspberry Piベースの取り組みの適応可能性を超えるのは困難でしょう。モナシュ大学工学部のAlexander Calvert氏とNathan Ferguson氏は、シングルボードコンピューター(SBC)として有名なRaspberry Piを使用して、「Dingo」という名の見事な四足ロボットを製作しました。彼らの目標は、追加のコンポーネントに対応出来る十分な柔軟性を維持しながら、研究目的に適した低コストのソリューションを開発することでした。

このロボットは、様々なレベルの移動制御を実証しています。ユーザーはピッチ、ロール、ヨー、スピード等のパラメータを微調整することが可能で、さらにDingoは軽量物体をしゃがんで運ぶ能力も備えています。前述の2名の学生はPlayStation 4のコントローラーを巧みに利用して、ロボットを遠隔操作出来るようにしました。彼らの作品は、GitHubで公開されているスタンフォード大学の”Quadruped”プロジェクトから大きなインスピレーションを受けています。

彼らは手頃な価格のロボットの作成を目指していましたが、2人が良く考えて作成した1,300ドル以上に及ぶ全部品リストを見る限り、一部のロボットマニアは全体的な費用を考えて躊躇してしまうかもしれません。ただ、特定の部分のパフォーマンスを犠牲にすることで、一部の部品をより費用対効果の高い代替品に置き換えることは可能です。ロボットの本体は3Dプリンターで作成可能で、その設計はオープンソースなので、誰でも自由に製作したり改造することが出来ます。必要なファイルは、GrabCADからダウンロード可能となっています。

Dingoは主に「Raspberry Pi 4 Model B」によって制御されますが、Arduino Nanoによるサポートも追加されています。広範なハードウェアアレイには12個のサーボが内蔵されており、1つあたりの価格は44,49ドルとなっているので、サーボだけでも合計530ドルを超えてきます。必要なパーツの完全リストについては、同プロジェクトのGitHubページをご参照下さい。

Dingoは、低コストのオープンソース4足歩行ロボット

Ubuntu OS上で動作するDibgoには、VSCodeやROS Noetic等のアセンブリ用の追加ツールがいくつか必要となります。このソフトウェアパッケージには、コントローラー入力を管理するためのカスタムPythonスクリプトも組み込まれています。Dingoの設計のソフトウェア面の詳細については、Dingo Quadruped GitHubの公式ページをご覧下さい。

Raspberry Piを用いた4足歩行ロボットが実際に動作している様子を目撃してみたいという方は、学生達がYouTubeに投稿したデモ動画をご覧下さい。また、このプロジェクトにワクワクしたという方は、今学期の彼らの熱心な努力に対するサポートや感謝を是非コメントして下さい。革新的なプロジェクトに挑戦し続ける才能ある人々の今後の取り組みに期待しています。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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