教育計画プラットフォーム Intelligent.com による最近の調査では、人間の家庭教師よりも、人気のある人工知能チャットボット「ChatGPT」を使用することを好む傾向が高校生や大学生の間で高まっていることが明らかになりました。この研究では、16〜24歳の学生3,017名とそれ以下の年齢の学生の保護者3,234名を対象にした調査を行い、人々の学習習慣を明らかにしました。

ChatGPTと家庭教師の両方を利用していると回答したのは、生徒の10%、保護者の15%と全体のほんの一部でしたが、何と10人中9人がAIツールを好むということが判明しました。さらに、回答者の95%が、ChatGPTを学習ルーティンに組み込んでから成績が向上したと回答しました。

ChatGPTを学習ルーティンに組み込むことで生徒の成績がアップ

今回の調査では、ChatGPTが最も有益であると証明された科目は、数学と科学であることが特定されました。ただし、学生がChatGPTを適切に促すための十分な基礎知識を持っていることが重要です。Intelligent.comのDiane Gayeski氏は、技術的かつ複雑な問題に対して明確かつ簡潔な回答を提供するAIの能力が、その有効性において重要な役割を果たしたと説明しました。

大学3年生のJohnson Adegoke氏(現在ChatGPTを使用中)は、ツールの可用性と利便性について感謝の意を表しました。彼は、24時間年中無休アクセス可能で質問に即時応答し、自分のペースで学習可能で、必要に応じて情報を確認出来る、このAI機能を賞賛しました。この学生は、人間の家庭教師が独自の体験を提供することを認めながらも、ChatGPTが提供するアクセシビリティと柔軟性を高く評価しました。

 

一部の学生は依然として「人間味」を好む


また生徒と保護者は、間違いを迅速に特定し、リラックスした効率的な学習環境を提供してくれるChatGPTの能力を強調しましたが、それでも少数の回答者は、対面でのコミュニケーション、より刺激的な雰囲気、相互的な関わりを挙げて、人間味を好むと回答しました。

この調査では、高校生と大学生の39%が個別指導をChatGPTに置き換えており、保護者の30%がその子供に対して同じことを実行していることがわかりました。

こうした発見にも関わらず、一般的に専門家は、ChatGPTを補完ツールとして人間の家庭教師と並行して使用することを推奨しています。家庭教師は、学習時間を構成し、動機を与え、学習上の課題を診断し、それに応じて説明と練習の具合を調整する等、より多くのメリットを提供します。

今回の調査では、学業を支援するための貴重なツールとしてChatGPTを選択する学生や保護者が増加傾向にあることが浮き彫りになっています。ChatGPTは人間の家庭教師に完全に取って代わるわけではありませんが、アクセスの容易さ、効率性、技術的な課題に取り組む能力により、教育現場で非常に好まれる選択肢となっています。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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