ノースウェスタン大学の研究者たちは、現在それほど小さな規模では組み立てることが出来ない複雑な油圧システム等が無くても”歩行”が可能な、ミリメートルよりも小さいサイズのロボットの開発に取り組んでいます。

この8本足(プラス2本の腕)を備えたカニ型ロボットは、特別に開発された素材のおかげで横向きに歩くことが出来ます。元々設計された形状を記憶する脚を作ることで、この技術は機能しています。レーザーで加熱すると脚の形態が変化し、その繰り返しによって移動することが出来るようになっています。

レーザーを使うことでロボットがどのように動くかを効果的に制御することが可能になり、それによってロボット本体から電源や機構の一部を取り除くことが出来ます。素材や照射するレーザーの強度によるので、”ジャンプする”ことが可能な設計も中にはありますが、その動きは比較的ゆっくりになっています。

この種の技術はナノロボット界では一般的で、小型ロボットの動きを可能にする方法の1つです。最終的には、人間の体内のように、通常は入ることの出来ない場所でもこういったデバイスが作業することが可能になると考えられています。

いつの日かナノロボットが、腫瘍の除去や損傷した組織の修復といった外科的な治療を、完全に非侵襲的な方法で実行することになる、と長い間言われてきました。

SFの世界では、身体の状態を”バックアップ”し、ナノロボットのような機械がそれを絶えず修復することで、事実上永遠の命を作り出すという光景が描かれています。夢のような話ではありますが、それがどこまで現実になるのか気になるところです。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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