富士通コネクテッドテクノロジーズが、5G対応スマートフォン「arrows NX9 F-52A」を12月18日にNTTドコモより発売しました。

機能と価格のバランスがとれたスタンダードモデルという位置付けですが、ゲームやエンターテイメント用途向けの機能を強化したチップセット「Snapdragon 765G」を採用し、内蔵メモリは8GBと十分な性能。高い処理性能を誇る上に、これまでのarrowsシリーズ同様、「国内メーカー製のハンドソープや食器用洗剤で洗える」、「落下時の衝撃を吸収する構造と強度の高いガラスを採用し約1.5mの高さから落としても割れにくい」、「アメリカ国防総省の調達基準”MIL規格”23項目に準拠」といった特長も備えています。製品カラーは、ホワイト/ネイビー/ゴールドの3種類。端末価格は76,032円で、スマホおかえしプログラムを適用した場合の実質負担額は50,688円です。

コストパフォーマンスが高くてタフネスな「arrows NX9 F-52A」。今回は同機種を実際に使って、製品レビューをお届けします。使用端末のカラーバリエーションはゴールドです。

デザインやスペックをチェック

しっかり手のひらでホールドできるサイズ感)
しっかり手のひらでホールドできるサイズ感)

サイズは約152×72×8.5mm(H×W×D)。左右のフレームがカーブしており、手にフィットしやすく持ちやすい形状です。約1.5mの高さからコンクリートに落下しても割れにくい耐久性に優れた製品でありつつ、重さ約162gと比較的軽い点も特長の1つです。

全画面表示している画像は「arrows NX9 F-52A」で撮影したもの
全画面表示している画像は「arrows NX9 F-52A」で撮影したもの

ディスプレイには約6.3インチの3Dガラス有機ELを搭載し、解像度はFull HD+(2,280×1,080)。ディスプレイ周囲の枠である“ベゼル”幅が狭く、フロントカメラは画面上に小さな穴が1点ある“パンチホール式”のため、画面が広く感じられました。スピーカーは上下どちらにもあるので、画面を横にしたときは左右からバランスよく音が聞こえます。動画視聴やゲームプレイ時などでは迫力ある映像&音響を楽しめるでしょう。

指紋認証でロック解除できる
指紋認証でロック解除できる

また、指紋センサーをディスプレイに内蔵。最近はマスクをする機会が増えたため、登録した指をサッと画面にかざすだけでロックを解除できるのは便利ですよね。加えて冒頭でも触れたように「arrows NX9 F-52A」は“洗えるスマートフォン”。泡タイプのハンドソープや食器用洗剤で丸洗いできるほか、アルコール除菌シートを使ったり、プッシュタイプのアルコールを直接噴霧したりして除菌を行えます。“新しい生活様式”にしっかり対応したスマートフォンですね。

搭載OSはAndroid 10、内蔵ストレージは128GB。ですが、最大1TBまでのmicroSDXCに対応。写真や動画をたくさん撮るという方も安心です。バッテリー容量は3,600mAhで、接続端子はUSB Type-Cとなっています。

ゲームに特化した機能も

「arrows NX9 F-52A」では、スマートフォンに大きく負荷がかかるゲームプレイも快適にお楽しみいただけます。5G通信でのゲームに適したチップセット「Snapdragon 765G」、8GBの内蔵メモリを搭載。クアルコム社が“最高のゲームパフォーマンスを提供する”と保証する「Snapdragon Elite Gaming」にも対応しています。

「ゲームゾーン」スクリーンショット1)
「ゲームゾーン」スクリーンショット1)
「ゲームゾーン」スクリーンショット2)
「ゲームゾーン」スクリーンショット2)

さらには、eスポーツチーム“REJECT”やタレント・ゲーム実況者“すりーぴん”も開発に関わったという、「ゲームゾーン」の存在も見逃せません。こちらは、スマホ内のゲームアプリを1ヶ所にまとめられるほか、ゲームプレイ時におけるスマホの設定を全ゲームアプリ共通でカスタマイズできる機能です。例えば、プレイ中の着信や通知を停止するかどうか、性能/電池持ちのどちらかを優先させるかを選べたり、ディスプレイの明るさを4段階で調整できたりします。一部設定はゲームアプリごとにカスタムできる点も便利です。

プレイ中の録画も画面の端をスライドしてメニューを呼び出すだけで、簡単に行えますし、設定次第で自動録画も可能。誤操作でメニューを開いてしまわないよう、プレイ中に両画面端のタッチ感度を抑える機能も搭載しています。このほか、録画した動画はゲームアプリ別に保存されるなど、「ゲームゾーン」は“かゆい所に手が届く機能”といった印象です。ただゲームをプレイされるだけでなく、ゲーム実況動画の制作や配信を考えている方にも、ぜひ使ってみてほしいですね。

実際に人気ゲーム「PUBG MOBILE」で遊んでみましたが、動作は非常になめらか。タイムラグが発生したり、グラフィックがカクカクしたりすることなく快適にプレイできました。処理に負荷がかかるアプリなどを起動すると端末が熱を帯びるのはよくあることかと思いますが、筆者がプレイしていた限り、本体が極端に熱くなることはありません。これは、本体の熱を拡散する「ベイパーチャンバー構造」によるもの。これにより、従来のモデルよりも放熱効果が向上しているとのことです。

撮影するだけで“フォトショ”が自動補正

背面のトリプルカメラ
背面のトリプルカメラ

普段使いで活躍する機能も盛りだくさん。例えばカメラ。本体背面左側にはトリプルカメラを備えており、上から超広角カメラ(約800万画素)/メイン広角カメラ(約4,850万画素)/深度カメラ(約500万画素)となっています。

カメラ機能の大きな特長として、NTTドコモの公式サイトなどでは「シャッターを押すだけで写真が自動でプロ並みの仕上がりに」とありました。その秘密は、画像編集ソフト「Photoshop」でおなじみのAdobeが手がける「Photoshop Expressモード」の存在。使い方は、標準カメラアプリを起動して、モードを切り替えたあとに撮影するだけと、とっても簡単です。

実際に「arrows NX9 F-52A」を使って撮影した作例をご覧ください。上が通常モード、下が「Photoshop Expressモード」で撮影したものです。黄色や赤色の葉の色合いがくっきりして、空の青さもより美しく強調されています。

編集部撮影例:通常モードで撮影
編集部撮影例:通常モードで撮影
編集部撮影例:「Photoshop Expressモード」で撮影)
編集部撮影例:「Photoshop Expressモード」で撮影)
編集部撮影例:通常モードで撮影
編集部撮影例:通常モードで撮影
編集部撮影例:「Photoshop Expressモード」で撮影
編集部撮影例:「Photoshop Expressモード」で撮影

「Photoshop Expressモード」は夜の撮影でも大活躍。通常モードで撮影した写真は、光量が少なかったせいか、被写体の周りが黒くつぶれてしまっていますが……。下の作例では、まるで照明を足したかのように写真がクリアに仕上がっています。違いが一目瞭然です。

このようなハイクオリティな写真の補正をすべて自動で行える「Photoshop Expressモード」。「Photoshop Express」アプリ自体を起動すれば、明るさや色味の調整はもちろん、画面をタップするだけで顔のシミが消せるなど、細かな画像編集も行えます。

これ以外にもカメラアプリには、メインカメラとインカメラで同時に撮影して、メインカメラで撮影した風景にインカメラが捉えたセルフィーを、まるでテレビ番組の“ワイプ”のように合成できる“ワイプ撮影”や、背景をぼかして被写体を際立たせる“ポートレート”など、さまざまな撮影モードが用意されていました。ポートレートモードは被写体が人物以外のときも利用できるので、料理や雑貨などをオシャレに撮りたいときも役立ちそうです。

指紋認証でサクッとアプリが起動!

「FASTフィンガーランチャー」設定画面
「FASTフィンガーランチャー」設定画面

arrowsならではの便利機能にもご注目を。筆者が特に便利だと感じたのは、「FASTフィンガーランチャー」でした。こちらを簡単に説明すると、指紋認証を利用して、特定のアプリを素早く起動する機能です。

例えば、右手人差し指の指紋と「d払い」アプリを紐づけた場合。ロック画面で右手人差し指の指紋を認証させれば、ロック解除と同時に「d払い」アプリが起動します。

レジ前でロックを解除して、アプリを起動して……といった手順を踏まなくても、キャッシュレス決済をスムーズに行えるでしょう。

「FAST ARサイズチェッカー」で本棚をAR表示)
「FAST ARサイズチェッカー」で本棚をAR表示)

「FAST ARサイズチェッカー」も、日常生活の中で役立ちそうな機能。家電や家具のECサイトをチェックしているとき、商品詳細欄に「幅○×高さ○×奥行○cm」などと本体サイズが記載されていること、ありますよね。そんなときは、ウェブブラウザを開いたまま、サイズ表記を全選択して「AR表示」という項目をタップ。すると、欲しかった商品の3Dデータを原寸大でAR表示できるのです。自分の部屋に置いたときのイメージが膨らみやすいので、購入後に後悔することなく買い物できそうです。

さらなる情報を知りたい方は「あろうず研究所」へ!

ゲームに、写真撮影に、お買い物にとさまざまな場面で便利に使える「arrows NX9 F-52A」。スマホでゲームをしない方もいらっしゃるかと思いますが、動作が重くなりがちなゲームをサクサクプレイできるということは、動画視聴やウェブブラウジングなどで、日常的にストレスなく使えることの証とも言えるでしょう。

なお、「arrows NX9 F-52A」についてもっと知りたい方は、arrowsを中心に、スマホにまつわるさまざまな事柄を紹介するサイト「あろうず研究所」をぜひご覧ください。こちらでは、「2020年はまだ終わらない!新arrowsと共に来年に向けて準備をするアロえもん」といった記事で「arrows NX9 F-52A」の魅力に迫っています。

「5G通信を体験してみたい」「ゲームミングスマホを使いたい」「コストパフォーマンスの高い製品が欲しい」という方々。ぜひ「arrows NX9 F-52A」を使ってみてはいかがでしょうか。

※「あろうず研究所」は公開され次第、内容やリンクを追記します。