中国は世界の工場としてその地位を築き、大手ハイテク企業の製品のほとんどがここで製造されています。そのため、中国と米国の貿易摩擦が再燃した際に、さまざまなハレーションが起こったわけです。
トランプ氏が貿易交渉の再開を明言したとはいえ、ノートパソコンやスマートフォンのような製品に新たな関税の脅威がぬぐえない中、AmazonやMicrosoft、HPらは、中国以外での生産を増やしたいと考えていると報じられています。
日経によれば、AmazonとMicrosoft、HP、Dellの各社は、一部の製品を中国国外に製造を移管する検討を開始しました。Hewlett-Packard (HP) とDellは、ノートPC生産台数の最大30%を削減することも検討中で、MicrosoftはXboxの生産を一部、AmazonはKindleとEchoスピーカーの生産を中国国外へシフトする見込みです。
両国間の現在進行中の貿易戦争は、2000億ドル以上の中国製品に25%の関税を課しました。IT業界はほとんど影響を受けていませんが、第四弾とされる関税が、iPhoneを始めとするスマートフォンやタブレット、ゲーム機などの製品に拡大される可能性があるため、直接的な影響を受ける可能性があります。まあ、貿易交渉が再開されるわけですから、この関税が発動されないことを望みます…。
一部の生産を中国以外に移すことは、これらの企業が米国内で販売する際に、関税の対象外となるように、という目的です。それは、関税の影響を顧客に転嫁して価格を引き上げ、売り上げが結果として減少することを恐れての措置ですが、グローバルに張り巡らされたサプライチェーンをリスクなくうまく構築するためには、一極集中ではない分散化が重要かもしれません。
この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。
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