皆さんこんにちは。河上 純二 a.k.a JJです。

世界を変えるスタートアップ企業にフォーカスしたレポートをお届けします。
第5回目は、訪日外国人向けにAIチャットボットを使ったコンシェルジュサービスを提供している「株式会社ビースポーク」にお邪魔しています。




Bebotは訪日の外国人をターゲットとしたチャットボット

私達のサービスは訪日外国人向けの「AIチャットボット」です。英語と中国語の2カ国語で提供していて、1日に約4万人に使われています。日本に来る外国人の約35%以上が使っている計算です。

訪日外国人の入り口となる空港や駅、自治体等と提携して使えるようになっているので、例えば鉄道だと新幹線について質問される事が多かったり、京都であれば伏見稲荷の営業時間や、嵐山までの行き方、オススメのお花見スポットはどこか?といった質問が多いです。
各地の案内所で聞くことが、スマホのチャットで全て解決できるのが強みです。


100%「旅行」に特化した人間っぽい会話も出来るチャットボット

この事業を始めたきっかけは、2015年の夏休みに、海外に遊びにいった時に、ガイドブックに載っている写真を見て行った海が全く写真とは違っていて、とても残念な思いをしたことでした。
実はそのキレイな海の場所には、船に1泊しないと辿り着けない場所で、そうじゃないと写真のような綺麗な海は見れないよ!と、地元の人が後で教えてくれました。
もし最初から地元の人がいて教えてくれたら、もっといい旅行体験が出来るんじゃないか?もし誰もいなくても、同じような問題を解決出来るサービス、仕組みって出来ないのかな?と思い始めたのがきっかけです。

で当初は、他社のAIエンジンを組み合わせてチャットボットを作っていたのですが、「旅行」という会話の性質上、既存のものの組み合わせでは処理しきれない会話が多く発生しました。
例えば、「桜」「伏見稲荷」などというワードがそれにあたります。
そこで、日本に来る外国人の「旅行」に100%特化した自然言語処理を自社で開発することに切り替えました。

また、各サービスが提供しているAPIとも連携ができるので、事前にプリセットデータを必要としたハードコーディング無しでも、大体の会話・回答が返せるような仕組みにしました。
例えば成田空港のチャットボットだと、店舗情報APIやフライトAPIと連携しているので、事前にデータを入れてなくても、ちゃんと会話として返ってくるのが最大の特徴です。
今までの経験から、「旅行」に特化した辞書データを自社で持っているので、サービス事業者に合わせた柔軟なカスタマイズ、フレキシビリティがあるのも強みです。

あと、こだわっている所としては、ちょっとユーモアがある会話が出来るようになっていて、例えば「Siriって知っている?」とチャットボットに話しかけると「Siriって誰?」というふうに返してみたり、人間みたいな面白い会話が繰り広げられるように出来ています。

一番大事にしているのは、「日本に住んでいなかった人」の目線をとても大事にしています。
使ってくれるユーザーは日本に住んでいない人なので、そういった目線が一番大事です。
なので、自社の開発チームはほとんど外国人です。国籍でいうとアメリカ、フランス、タヒチ、タイ、ポーランド、日本、マレーシア、中国、ロシア、インドネシア、イギリス、カナダ、インドといった多国籍なチームです。


今後のBebotが挑むのは「広告」

一番大きなものだと、今仕込みをしているのが、広告です。日本に来る人たちに直接アクセスできるので、チャットボットを介した広告の事業を立ち上げ準備をしています。
訪日外国人にもっと消費をしてもらうために、彼らにリーチできるチャネルをもっているので、そこを広告モデルにしようと考えています。
今まで蓄積したノウハウやデータをベースに、そこに広告を入れながらちゃんとリコメンデーション出来るような仕組みを考えています。




「カフェ」と入れると周辺にある「カフェ」が表示されます。もちろん、スターバックスやドトールといった固有名詞でも表示されます。




「人間らしい会話ができる感性を持った人工知能の開発を進めています。」
株式会社ビースポーク
代表取締役 綱川明美

https://www.be-spoke.io/jp/



■河上 純二 a.k.a JJプロフィール

ビジネスプロデューサー/パーソナリティ/モデレータ
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