Xiaomiは、世界遺産である北京の紫禁城(故宮博物院)で催されたイベントで、新型フラッグシップスマートフォン「Mi MIX 3」を発表しました。すでに、予約注文が開始されています。
Mi MIX 3は、ユニークなフルディスプレイデザイン、優れたカメラ機能、そして落ち度が全くない完ぺきなシステムとハードウェアの3つのアプローチで、Mi MIXシリーズを、新しいフロンティアに押し上げるでしょう。
フラッグシップスマートフォンとされるMi MIX 3は、傷がつきにくく、ガラスみたいに割れにくいセラミックボディで作られています。セラミックは製造プロセスがかなり長く、技術を導入して維持するのが難しいため、あまり使われることはありません。しかし、Mi MIXシリーズはこれまでセラミックを使用してきたことから、技術導入のノウハウが蓄積されています。
真の「フルスクリーンディスプレイ」
Mi MIX 3の一番の特徴は、真のフルスクリーンデザインであることです。ご覧のように、AMOLEDディスプレイ(2340×1080ピクセル、輝度600ニト)は表面のほぼすべてを占めています(93.4%の画面占有率)。このデザインは、スマートフォン業界全体が10年近く追い求めてきた形です。
この画面比率は、ユーザが画面をスライドさせたときにのみインカメラが出現し、カチッという感覚で非常に満足できるスライダー設計によって実現しています。無口なスライダー電話機を使ってきたような昔ながらのユーザーであれば、私の話していることを理解してくれるでしょう。しかも、最先端設計の超薄型デザインとなっています。
通常、スライダー用のシャーシは厚く、主要なハイエンドスマートフォンと競争することが難しくなります。しかし、Xiaomiは、間違いなく最高なデザインの1つであるGalaxy S9 Plusと同じ8.5mmの厚さで、完全に使えるスライダーフォンを開発しました。
ディスプレイは、デュアルカメラとLEDフラッシュに必要なスペースを確保するよう、1cm未満でスライドします。余分なスペースは優れた自撮りのためのハードウェアと体験を提供するために使われるようです。機械的な「クリック」音とその感覚に加えて、サウンドファイルをスライド動作に関連づけることができます。 Xiaomiはローンチ期間中に人気があった金属製ブレードのサウンドを実演しました。
ステージに登壇したXiaomi会長兼最高経営責任者(CEO)のLei Jung氏は、真のフルスクリーンに到達するためのあらゆる技術的シナリオが、スライド式のポップアウトカメラを含めて、どのように調査・テストされてきたのかを紹介しました。
高性能カメラシステム
Xiaomi Mi MIX 3の第2の特徴は、カメラ機能です。我々は、Ubergizmo Labを通じ、スマートフォンを完ぺきに分析・テストしています。まずは、最も重要なハードウェアと予備テストから見てみましょう。
デュアルリアカメラ
メインカメラのイメージセンサーは、12メガピクセルのソニーIMX363で、対角は7.06mmとソニーが提供するセンサーの中で最大級のものを採用しています。1.4μmのピッチサイズは、ハードウェアレベルでのノイズ低減に役立ちます。カメラモジュールには、状況に応じてノイズを低減し、シャープネスを向上させる光学式手ブレ補正(OIS)システムが搭載されており、レンズの開放値はF1.8を実現しています。
Xiaomiはこのセンサーに非常に精通しており、Mi MIX 3のカメラソフトウェアは、(制御されていない環境で)実行した最初の実験でもわかるように、非常に成熟したように見えます。オートフォーカスは、デジタルカメラのAFで最強と言われる「Dual Pixel AFハードウェア」に基づいており、非常に高速です。
セカンダリカメラは、ボケ量の計算、シーン検出、およびAI推定に役立つ光学センサとなっています。ひそかに役立つF値2.4の望遠カメラです。
このように、Mi MIX 3の強みは、主にUbergizmoでは「クラシックなモバイル写真」と呼んでいます。これは、光学ズームや超広角レンズなしに、写真の可能性を拡張するものを指します。 Mi MIX 3は日中で性能を発揮しますが、これは同じカテゴリーのスマートフォンも同様です。
そのため、Xiaomiは暗闇の写真でも相当努力したようです。Huaweiには、4秒露出の夜間モードがありますが、それとよく似た非常に長く露光する夜間モードを備えています。 Xiaomiでは、夜間モードでの覇権を裏付けるような非常に印象的な写真が撮れるとしており、Ubergizmo Labでも評価の真っ最中です。実際に、我々のカジュアルテストでは、この機能で素晴らしい写真が撮れました。
24メガピクセルの自撮りカメラ
自撮りカメラは、24メガピクセルのイメージセンサーをベースにしています。これには、背景をボカすために2メガピクセルのカメラが追加されています。 24メガピクセルのセンサーはソニーのIMX576で、自撮りカメラで使用される最高のセンサーの1つです。
Xiaomiは、このカメラで、4つピクセルを1グループとして統合し、1.8μmのピクセルピッチとして機能する「カメラピクセルビニングモード」を搭載しています(センサー自体のスペックは0.9μmピクセル)。
低照度撮影で威力を発揮しますが、解像度が6メガピクセルにまで下がります。でも、ソーシャルメディアには最適でしょう。ほとんどのセンサーで同様の機能をサポートしていますが、Xiaomi、Huawei、LGなどの一部のメーカーだけがビニングを後押ししています。LGはMWCで発表した「LG V30S」でもビニングモードを採用しています。
強力なハードウェア
フラッグシップ端末として、Xiaomi Mi MIX 3は優れたハードウェアプラットフォームを搭載する必要があり、Snapdragon 845の採用は当然の選択でした。後でベンチマークを実行しますが、Mi MIX3には冷却システムの特長が特にないため、パフォーマンスがハイエンド端末の範囲内に収まることを期待しています。
Mi MIX 3は、最大8GBのRAMと最大256GBのストレージを搭載しています。余ったRAMは、ストレージシステムファイルやアプリケーションの一部をキャッシュするなど、さまざまな目的で使用して、アプリケーションの起動パフォーマンスを向上させることができます。 10GBのRAMを搭載するスペシャルエディションもあります。
クアルコムのQuick Charge 4.0に対応した3200mAhバッテリは、6.39インチのスマートフォンとしては最大容量ではないものの、まともに機能する容量であり、特に充電がかなり早ければ、我々のバッテリーテストでは高得点につながるでしょう。また、Mi MIX 3にはワイヤレス充電に対応しています。ワイヤレス充電パッド(+高速充電ACアダプタ)も付属しており、高速充電器が付属していないAppleと比較すると非常に使いやすいです。
結論
Xiaomi Mi MIX 3は、ハイエンドスマートフォンのユーザーに響く、強力な機能を搭載しており、非常に魅力的な価格で提供します。48時間限定のハンズオンでの印象は、もしハイミドルクラスの価格ではなく、高価格で販売されていたとしても魅力的なスマートフォンであり、ハードウェアで利益を上げず、付加価値の高い魅力的なサブスクリプションサービスを販売するとする、Xiaomiのビジネスモデルに対する圧倒的な証拠になっています。
セラミックデザインと初のフルスクリーン端末というのは、特にカメラをスライドさせる時に得られる強い感触も含め、このスマートフォンを別物にしています。
価格は、6GB+128GBモデルが475ドル(約5万3000円)、8GB+128GBモデルが518ドル(約5万8000円)、8GB+256GBモデルが575ドル(約6万4000円)、10GB+256GBの特別モデルが720ドル(約8万円)となります。なお、現時点では、グローバルな販売スケジュールはまだ発表されておらず、今後詳細が判明するでしょう。
この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。
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