ベンチマークテストのときだけ動作速度を上げて通常動作よりスペックを高く見せようとする「チート」行為が、最近スマートフォンメーカーに散見されます。そしてどうやら、Oppoもチートに手を染めたようです。3DMarkなどで有名なUL Benchmarkは、Oppoの端末のうち2機種に「意図的な高スコアでミスリーディング」なスコアを発見しました。これにより、同社のOppo Find XとF7がベンチマークのリストから削除されました。

ベンチマークのチートを巡っては、Huawei P20、P20Pro、Nova 3、Honor Playも同様の理由で、先月3DMarkのリストから削除されました。Huaweiは、ベンチマークアプリを検知した際にパフォーマンスを意図的にブーストするようなプログラミングをしていました。

チート行為をしているかどうか確かめるテストでは、そうしたプログラムにベンチマークと認識されていないベンチマークアプリを使用。その結果、それらの端末は有名なベンチマークアプリでの結果に比べてスコアを出せませんでした。

このようなアプリごとの最適化をされてしまうと、全てのアプリに対するパフォーマンスの評価が困難になるため、ベンチマーク開発者たちは好ましく思っていません。これに対するHuaweiの答えは、ユーザーに「パフォーマンスモード」を公開するというものでした。つまり、ベンチマークアプリに対する動作速度アップを、ユーザーが別のアプリに対しても自身でオンオフを決定できるようにしたということです。

UL Benchmarkは、さらなるテストでOppo Find Xがミスリーディングなスコアを出していると指摘しています。これについても、3DMarkのプライベートバージョンでFind XとF7をテストすることで確かめられました。

ベンチマークアプリが公開されているものでも、プライベートバージョンのものでも、ベンチ内容は同じであるにもかかわらず、やはりこの2機種はプライベートバージョンでのテストで公開スコアほど得点できませんでした。

Oppoは、UL Benchmarkに対してスコアをブーストした理由を次のように説明しています。「ユーザーがゲームや3D Benchmarksといった高パフォーマンスを要するアプリを起動すると、端末がそれを検知し、最もスムーズな体験を得られるようSoCをフルスピードで動作させるようにしている」

ベンチマークスコア単体では、デバイスパフォーマンスの良い指標にはなりません。ここにさらに誤解を招くスコアを出すようなデバイスが入ってくると、指標としての効力はより下がっていくでしょう。

編集部が日本向けに翻訳編集したものです

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