バーチャルリアリティ(VR)はエンターテインメント向きと言われていますが、教育目的にも有効です。そして、忌まわしき記憶である広島への原爆投下において、日本の高校生が5分間の原爆体験が可能なコンテンツを制作しました。

広島で起きた、この惨事は誰も繰り返したいと思わない出来事でしょう。73年たった現在の核兵器は、その威力をさらに増大させています。このVRコンテンツの背景には、「起きたことを二度と繰り返すことがないよう願い」を、”身をもって知る”に近い感覚で体験させる意味合いがあります。

高校生は、古い写真やはがき、生存者の体験談のインタビューから作り上げました。岡田芽衣さんは、「言葉で言わなくとも、一度映像を見れば理解できる。VR体験の明確なメリットの1つと言えます」と語っています。学生の1人の中川勇飛さんは、過去のこの出来事に興味を持っていませんでしたが、このプロジェクトに取り組むことで、世界観が変わったと言います。

「原爆が投下される前と、投下された後の建物を再現する作業で、消えてしまった建物の写真をたくさん見ました。原爆がどれほど恐ろしいものなのか、改めて強く感じた。このシーンを作成している時、これを多くの人に伝えることが非常に重要だと感じました」(中川勇飛さん)

引用元: gadgets.ndtv

編集部が日本向けに翻訳編集したものです

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