中国の電気自動車メーカー、Xpeng(小鵬汽車)が最新の実演動画を公開しました。そこでは、工場内の限定区間において、Xpeng P7が完全自律走行(レベル3)として運転者の操作なしで移動する様子が確認できます。
レベル3自動運転の鍵は「圧倒的な処理能力」
•この自律走行を支えるのは、環境情報を取得する複数カメラと、独自開発のAI専用プロセッサ3基で構成された強力なコンピューティング基盤です。
•処理能力は1基あたり750TOPS(トリリオン演算/秒)、合計で2,250TOPSを誇ります。これは、Tesla Model Yの約3倍に達する性能とされ、リアルタイムな認識と判断が可能です。
AIとの対話にも対応:次世代のインターフェース
•P7は、Vision Language Action/Vision Language Modelsといった高度なAI言語モデルを利用し、「自然言語で指示し、認識・応答する」ようなインターフェースへの対応を進めています。
•これは、未来の車が単に「動く機械」から「会話する相棒」へと進化する方向性を示唆するものです。
高性能EVとしてのスペックも強力
•搭載モーターには、後輪駆動モデルで270kW(362馬力)、AWD版では437kW(586馬力)を選べバリエーション豊富。
•AWDモデルは0〜100km/hを3.7秒で加速するなど、スポーツセダン並の俊敏さを備えています。
市場での反響と戦略的展開
•この先進機能を搭載した新型P7は、予約開始後わずか数分で10,000件の注文を獲得するほどの注目を集めました。
•Xpengは2025年末までに黒字化を目指しており、P7を筆頭に欧州市場への展開強化とモデルラインナップの拡充を計画しています。
総括:Xpeng P7が切り拓く“AI搭載EVの近未来”
Xpeng P7は、その猛烈な処理能力と先進AIインターフェースによって、近い将来に現実化する「レベル3自動運転時代」を体現する存在です。その性能と実演は、一般道路にも技術の橋を架ける挑戦とも言えます。