80年代や90年代といった時代を深掘りしたいという人にとって、魅力的な商品が発表されました。カセットテープを使用してスマートフォンを充電出来たら、と想像してみて下さい。有名なアクセサリーメーカーのRemaxは、この非常に興味深いコンセプトを生み出すために1年以上の労力と創意工夫を費やしてきました。

”10,000mAh”という驚異的な容量を誇り、かつてウォークマンやラジカセに詰め込まれていた昔ながらのカセットテープを彷彿とさせるようなデザインの、面白いパワーバンクシリーズが今回市場に登場しました。ビビッドなイエロー情熱的なレッド、2023年新色のグリーンモデル等、好みに応じて色を選ぶことができ、USB-CやmicroUSB、Lightningケーブル経由で充電を行うことが可能です。

また、一度充電すると、その驚異的なテクノロジーによってUSB-AまたはUSB-C経由で最大22.5Wの電力を惜しみなく供給することが出来るので、スマートフォンを迅速に復活させることが保証されます。

前述のような特徴に対して、20ドル〜40ドルという価格帯は期待したほど経済的では無いかもしれない、という意見も当然です。ただ、心配する必要はありません。これらのバッテリーには、ノスタルジーの琴線に触れる魅力的なデザインの、専用の透明なカセットテープケースが付属しています。

しかし、多くの人が愛したクラシックな要素を継承している一方で、物理的な存在感が若干大きく、残念なことにテープを巻き取る回転パーツは再現されていません。

元々あるイエローとレッドのモデルには、小さな欠陥がありました。それは、大切な充電ケーブルを収納するのに便利なコンパートメントが不足していた、という点です。それを踏まえ、最新のグリーンモデルはこの問題を克服し、引き出し式の柔軟な20W Type-CケーブルとLightningケーブルを搭載しました。さらに、同モデルでは、LEDライトとmicroUSBを廃止するという戦略的な決定がされています。

魅力的な製品ではありますが、充電容量について考える時には注意が必要です。大容量の ”10,000mAh”というラベリングには、それと比べると控えめな5,600mAhという”定格容量”が小さな文字で記載されています。さらに注目すべきことに、レッドモデルでは、容量が低下し始めるまでにわずか300回の充電サイクルしか保証されていません。

ただ、この面白いモバイルバッテリーは、その奇抜さと仕様によって、プレゼントにぴったりな商品になるかもしれないので、それほど心配しなくても良いでしょう。1台のスマートフォンを重点的に充電出来る出力を備えており、デバイスを気兼ねなく持ち運びたいというニーズにも応えてくれます。昨年のハンズオンレビューではその一端が紹介されているので、気になる方はYouTubeの動画をご覧下さい。

充電性能に関して若干の不安はありますが、このカセットテープ型モバイルバッテリーの魅力は変わらず、80年代や90年代、そしてそれ以降の時代を過ごした人々に懐かしい気持ちを思い起こさせるものに仕上がっています。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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