Samsung製デバイスのリペアショップや同様のサービスを提供している施設から遠く離れた場所に住んでいるなら、特にスマートフォンがある程度正常に動作している場合には、スマートフォンを発送して待つのは面倒かもしれません。例えば、背面カバーのガラスにヒビが入っているだけだったり、バッテリーが劣化して消耗が速いという状態でも、スマートフォンは機能している可能性があります。

今回、Samsungのセルフリペアプログラムが利用可能になったので、必要な修理によってはそれを使ったほうが便利になるかもしれません。現在、Galaxy S21/S20シリーズの6モデルにGalaxy Tab S7+を加えた7つのデバイスに関して、背面カバー、スクリーン、バッテリー、USBポートの修理が可能となっています。

修理には、必要な全てのツールと部品が含まれたキットに加えて、分解等で有名なiFixitと共同で作成された修理手順ガイドを使用します。修理内容によって価格は異なりますが、一般的にはお手頃な価格と言えます。

Samsungは、交換した使用済みパーツをリサイクルの為に無料で送ることが出来るサービスも提供しています。最近、Samsungは魚網のリサイクルを含むグリーンイニシアティブに取り組んでいます。また同社は、環境に配慮したパッケージやインクを使用した最初の企業の1つでもあります。

とは言うものの、Appleやその他企業も、4月に導入されたセルフリペアプログラムを含めて、その方向で施策を進めてきました。しかし、Appleのセルフリペアプログラムではより多くの内容が用意されており、顧客は高度な道具を借りる必要がある場合もあります。それに対して、Samsungは一般的で簡単な修理内容に焦点を当てています。最終的に両者が同じような方向にまとまるかどうか、気になるところです。

企業は、顧客の利便性の為だけでなく、ニューヨーク州の「修理する権利」のような法案に対応するために、こういった施策に取り組んでいると人々は主張するでしょう。それによって、将来的にそういった法律を追求されることを防ぐ可能性があります。

いずれにせよ、これは前向きな進展であり、消費者が自身の持ち物を修理する権利に関する、注目されていた法廷闘争の結果です。最終的には、セルフリペアの簡単さが人々の購入決定を左右する要因になる可能性さえあります。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

原文はこちら