皆さんこんにちは。河上 純二 a.k.a JJです。

世界を変えるスタートアップ企業にフォーカスした最新レポートをお届けします。第32回目は日本円連動ステーブルコインの発行・販売をしているJPYC株式会社の代表取締役CEOである岡部 典孝(オカベ ノリタカ)さんにお話を伺います。



ステーブルコインとは?
価格の安定性を実現するように設計された暗号資産(仮想通貨)のこと。裏付け資産がないため価格変動が激しく、決済手段としての活用が進んでいない暗号資産の普及を促し、実用性を高めるために設計された。
引用:野村證券用語解説集
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/su/A03323.html

ブロックチェーン好きが集まっている会社です

JPYCはステーブルコインと呼ばれていて、オープンで商品券のようなモノでかつ通貨のような使い方が出来る、そんな新しいコインを提供しています。JPYC株式会社は2019年11月設立された会社で、メンバーは60人くらい。若い人は16歳から上は65歳まで多様性ある人材が働いています。
正社員でも週4日勤務で、大学生や高校生でも正社員がいます。基本的に皆ブロックチェーン好きな人達があつまっています。

私自身、今の会社が3社目なんですが、2002年に最初に起業した時のビジネスと近いことをやっている感覚です。その当時から、いまみたいな世界がくるかなと思い描いていたんですが、早すぎました。
やっとブロックチェーンやらメタバースなどが登場して、描いていた世界がだんだんと近づいてきました。

2社目の会社では、歩くともらえる健康コイン「アルクコイン」というものを提供していました。そこでもらったコインで靴を買ったり、お茶を飲めたりという世界を実現したかったんですが、法律上の制約もあり、お店が我々の発行したコインをそのまま受け取ってはもらえないという現実にぶち当たりました。


安心して使ってもらえるには、コインと日本円とを繋ぐモノが必要だとわかり、誰かやってくれないかとも思いましたが、それだったら自分たちで作ってしまおうと考え、今の会社でステーブルコインを作ることを模索しはじめました。


開発からリリースまでの格闘秘話

アメリカですとドル建ての「USDT」というコインと「USDC」というコインが有名で規模も非常に大きくなっています。2021年末現在で合わせて14兆円規模まで発行されています。
アメリカと同じような形で、日本円と連動したコインを出したいと進めていたのですが、日本の規制がかなり厳しいということもわかりました。
なんとしても、日本の法律の範囲内で、かつ日本円で日本人が使えるステーブルコインを今のタイミングで出さないと世界に遅れを取ってしまうと強く感じました。

実証実験を2020年の夏から開始。コロナ禍の中をなんとか乗り切りながら、業務用のステーブルコインを出しました。
そこから金融庁とディスカッションを何度も、何度も繰り返して、最終的に12月くらいに、いまのJPYCのスキームだと行けそうという事がわかり、2021年1月にJPYCを正式リリースしました。
イーサリアム上でERC20という規格で発行し、使える形でリリースしたのは我々が日本で初めてです。

JPYCは分散型技術(ブロックチェーン)を使って、法定通貨と同じような価値に維持するように設計されています。日本円に同じような価値を保っているので、人に送ったり、決済で使ったりすることが出来ます。
リリースまでの苦労は相当ありましたが、出してしまえば周りから「なんだ、日本でも出来るんだ!」と言われたりと、かなり反響が大きかったですねw


どんなユーザーがJPYCを買うのか?

大きく2つあって、私どもからJPYCを直接購入するユーザーと、二次流通といった金券ショップ的な所で購入するユーザーがいまして、それぞれの利用シーンは異なっています。

私どもから購入するユーザーは、それを使い何か他のデジタル上のモノを買いたい人達です。例えば、NFTとかDeFi上の何か別のものを買いたくて、途中段階でJPYCを経由する事で、お得で簡単で便利だから使うという人達です。

もうひとつは、二次流通(金券ショップ)で購入するユーザーです。そこだと数%引きで少しお得に買えます。さらにそこからVプリカに交換できるので、日々の買い物をちょっとお得にしたい人たちです。



今後の展開
JPYCの今後の展開としては、まず世界標準のステーブルコインのあるべきオープンプロトコルに準拠した形にアップデートして、世界標準の日本円コインにしていきます。

また、様々なチェーンがブロックチェーンの世界で登場しているので、複数のチェーンに対応しようと思っています。特に、アスター(Astar)というチェーンに注目していています。日本人の渡辺創太さんが代表をしているステークテクノロジーが開発しているポルカドットのパラチェーンに採択されました。今後成長が期待されるチェーンの一つです。

あと、身近な例でいうと、ライセンスを取ってふるさと納税をJPYCで出来るようにしようと動いています。国の税金なんかもJPYCで支払いができるように、金融庁と調整しています。
PayPayみたいな感じで気軽に使えて、裏側がブロックチェーンで自由度が高く拡張性が高い形で広まって行くことを願っています。


将来的にはカード決済手数料など数%かかっていたものを、それをほぼゼロにすることが出来き、日本経済の発展に我々の技術は貢献出来るかなと考えています。


WEB3.0の世界でのJPYCの可能性

WEB3.0の競争と拡大が今後起きますが、残念ながら現状、これらはすべてドル経済圏です。日本人や日本経済圏がWEB3.0の世界に行くと、一度ドル建てに換算しなおしていかなくてはいけません。それだと、日本円っていらないんじゃない?となってしまいます。

とはいえ、私たち日本で生活している人は、日本で納税や会計しなくてはいけません。そこで、我々は、ほぼ唯一の日本円のステーブルコインとして、WEB3.0の世界でも自然に使ってもらえるコインの実現を目指し、日本経済圏がWEB3.0に入っていく時の、基軸通貨の代わりに使っていただくことを目指しています。




「JPYCを通じて、シームレスに日本が世界で挑戦することを実現します。」
JPYC株式会社
代表取締役CEO 岡部 典孝
https://jpyc.jp

JPYCの購入は以下のURLから
https://app.jpyc.jp/

JPYCについてよくあるご質問(FAQ)はこちら
https://jpyc.gitbook.io/jpyc/jpyc/hajimeni

JPYCのTwitterアカウントはこちら
日本語:https://twitter.com/jpy_coin
英語:https://twitter.com/jcam_official

JPYCのコントラクトアドレスはこちら
https://etherscan.io/address/0x2370f9d504c7a6e775bf6e14b3f12846b594cd53



■河上 純二 a.k.a JJプロフィール

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