Windows 11に深く統合されたAI機能を“完全に取り除く”ことを目指すオープンソースツール「RemoveWindowsAI」が急速に注目を集めている。開発したのは @zoicware 氏で、GitHub上に公開されてからわずかの間に1000件以上のスターを獲得し、AIなしで従来のPC体験を求めるユーザーの間で話題となっている。

Windows 11は近年、CopilotやRecallをはじめ、Paint・NotepadにもAI機能が標準実装されてきた。特にRecallは、画面内容を自動でスクリーンショットとして保存し、ユーザーの行動履歴をタイムライン化する仕組みが物議を醸していた。これらの機能はOS全体に深く組み込まれており、通常の設定だけでは完全な無効化が難しい。
RemoveWindowsAIは、このAI基盤そのものを徹底的に削除するために、レジストリ編集やAppXパッケージ削除、隠しインストーラーの除去、さらにWindows Updateによる再インストールを防ぐブロックパッケージの導入までを自動化するスクリプトだ。結果として、長期的にAI機能を排除した“AIフリー環境”を維持できる点が支持されている。
ツールはGUIと自動処理モードの2種類を備え、技術に詳しくないユーザーでも利用できる。また、AI機能を復元できるバックアップ・リストア機能も搭載しており、柔軟な運用が可能だ。対応バージョンはAIが標準搭載されたWindows 11 25H2以降。ただし、Insiderビルドは対象外となっている。
このツールの登場は、AI機能によるプライバシー懸念やリソース消費、Microsoftが提供する標準設定だけではAIを完全に無効化できない現状への不満が背景にある。開発者は今後も新しいAI機能が追加されるたびに対応を続けるとしており、WindowsのAI化を巡る議論はさらに活発化しそうだ。




















