ソニーの独走を許すまいと、ニコンやキヤノン、そしてパナソニックまでもがフルサイズミラーレス市場に参入したのはここ2カ月の話です。その他のカメラメーカーは…と言って名前が挙がるのは富士フイルムですが、同社はこれまでフルサイズミラーレスの計画はないとしてきましたが、今回は「決してフルサイズは投入しない」とまで言い切っているようです。

これは、DPReviewのインタビューに対して、富士フイルム 光学・電子映像事業部 事業部長の飯田 年久氏が答えたものです。飯田氏は記者の質問に対して「No, never.」と完全否定。理由として、フルサイズミラーレスを市場に投入するだけのレガシー(レンズ資産など)がないことを挙げています。

富士フイルムは、お手軽ユースとしてAPS-Cモデルを投入しているほか、根強い人気を誇る高画質な中判カメラで市場を確保しており、フルサイズミラーレスは中途半端に映るのかもしれません。実際、飯田氏は「フルサイズを投入すれば、両システム(APS-Cと中判)を食ってしまう。それぞれ完全に独立したシステムを持っている現状に、喜んでとどまります」と話しています。

このニュースは幸か不幸か分かれるところですが、少なくともユーザーは新しいボディ、新しいレンズを無理して買う必要はないということです。逆に言えば、フルサイズミラーレスという選択肢が欲しい富士フイルムユーザーは、ソニーやニコン、キヤノン、パナソニックを検討しなければならない時期に差し掛かっているのかもしれません。

この記事は、編集部が日本向けに翻訳・編集したものです。

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